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★ロシア空軍の長期契約まとめ

先日、ロシア空軍はイルクートとの間でSu-30SM戦闘爆撃機の長期契約を結んだとの関係者談話が報じられた。2015年までに30機が納入される予定であるという。

ところで昨年から始まった「2020年までの国家武器計画(GPV-2020)」では600機の航空機を購入する計画と伝えられるものの、その内訳が明らかでない。しかし、この種の長期契約に関する情報を積み重ねていけば、その大まかな内訳は推定できそうだ。
そこで、これまでに確定・ほぼ確定した長期契約を列挙してみる。

・Su-27SM3戦闘機×12機(2009-2011)
・Su-30SM戦闘爆撃機×30機(2012-2015)
・Su-30M2戦闘爆撃機×4機(+8機?)(2009-2011)
・Su-34戦闘爆撃機(1)×32機(2008-2013)
・Su-34戦闘爆撃機(2)×92機(2014-2020)
・Su-35S戦闘爆撃機×48機(2009-2015)
・MiG-29K艦上戦闘機×24機(2013-2015)
・Yak-130練習機×55機(2012-2015)
 合計・・・・・・・297機

一部、2009-2010年度のものも含まれているが、大部分は2011年以降(つまりGPV-2020の対象期間)の調達である。
Su-34の第二バッジを除くと大部分が2015年以前を納期としているので、去年から2015年までの5年間で大体200機程度の戦術機及び練習機が調達されると見てよいだろう。
すると、残る5年間でおよそ400機が調達されるという計算になる。このうち80機くらいはSu-34の第2バッジが占める筈だが、残りはどうなるだろうか。
おそらく、Su-30SM、Su-35S、Yak-130の第2バッジに加え、第5世代戦闘機PAK-FA/T-50の量産が(遅延しなければ)始まるだろう。現在の予定では、2020年までにT-50が60機程度調達されるとのことである(ロゴジン副首相の発言)。
また、12015年前後には新型輸送機Il-476やAn-70の配備も期待される。An-124の再生産も始まるだろう。輸送機という存在は地味ではあるが、機動性の向上に直結するため、GPV-2020の重点項目とされている。ロゴジン副首相によればIl-476シリーズ(空中給油型等含む)だけで2020年までに100機程度調達されるとのことなので、2010年代後半の調達は、輸送機がかなりの割合を占める可能性が高い。
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★近著

ご無沙汰しております。なんか毎回そんなことばかり言ってる気もしますが(笑)。
先日、半年振りぐらいにモスクワへ出張してきました。
3泊5日の弾丸旅行だったのですが、いろいろと面白いものが見られて満足でした。
ちなみに今回はコムソモーリスカヤから徒歩15分くらいのところにあるホテル「ヴォルガ」に泊まったのですが、元々アパートだったのを改装したとかで、キッチンや居間がついたなかなか居心地のいいホテルでした。
家族で長期滞在するのにいいかも(あんまり安くはないですが)。

ところで先日紹介したトレーニンの訳書が正式に発売になりましたので、あらためてご紹介。
元ウズベク大使の河東先生、防衛研究所の湯浅先生と、私の3人による共訳です(原著はワシントンのカーネギー財団より "Post Imperium"のタイトルで発行)。



前回も書きましたが、ソ連崩壊後のロシア、旧ソ連、そしてユーラシア全体を、政治、社会、安全保障、宗教、民族など多様な観点から描き出した労作です。
ロシア全体を把握できる好著としては小田健氏の『現代ロシアの深層』
がありますが、同書が教科書的にロシアの現状を解説しているのに対し、トレーニンは螺旋階段を登るように同じテーマを何度も繰り返し登場させつつ、毎回違ったアプローチで切っていくという手法をとっているのが興味深いところ。
かなり大部な本ですが、価格も比較的リーズナブルですので、是非手にとって見ていただければと思います。

そのほか、今月の『軍事研究』誌で、ロシアの戦略核戦力について取り上げました。
これまで減少する一方だったロシアの核がついに下げ止まりの底を打ち、いよいよ増強に転じつつある・・・というお話です。
今回は核軍縮や装備計画の中の話ではなく、記事丸ごと核についてネットリと(笑)書き込めたので、筆者としてはなかなか満足でした。


それから今回は米三軍の装備計画のお話が載っており、大変勉強させていただきました。

「ロシア新戦略 ユーラシアの大変動を読み解く」

作品者からドミトリー・トレーニン著「ロシア大戦略 ユーラシアの大変動を読み解く」という本が出ます。
元ウズベク大使の河東先生、防衛研究所の湯浅先生、そして私が翻訳しています。
原題は "Post Imperium"というタイトルで、ワシントンのカーネギー財団から最近出版されたばかり。
ソ連崩壊後のユーラシア空間を、政治・経済・安全保障・エネルギー・民族・宗教など多様な観点から描き出した労作です。
本作には行き詰るようなストーリーや新奇な陰謀論は出てこないのですが、上記の多様な観点から重層的に現代のユーラシアの構造が把握できるようになっており、ロシアや旧ソ連に関心のある型に是非おすすめします。

著者のドミトリー・トレーニンはもともとソ連軍きっての英語通として知られ、米ソ核軍縮交渉代表団にも参加した人物。
それだけに安全保障についての分析は際立っていますが、それ以外の分野についても該博な知識を駆使して描かれており、ユーラシアについてのひとつの視座のようなものを手に入れられる本だと思います。
是非手にとってみてください。



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最近の書き物
★『プーチンの国家戦略』(単著)

 2016/10/26発売。幅広い読者の皆様向けに、安全保障政策を中心とした筆者なりの「ロシア論」を初めて展開してみました。プーチン大統領を取り巻く情報機関人脈、イスラム過激派、宇宙といった新トピックも盛り込んでいます。

★『軍事大国ロシア』(単著)

「軍事大国ロシア」を、軍事力、戦略、対外関係、軍需産業、社会など様々な側面から描き、その実態を浮かび上がらせようという試みた一冊。専門書の体裁なのでやや硬め。

★ドミトリー・トレーニン著『ロシア新戦略』(共訳)

カーネギー財団モスクワ・センター所長である著者がソ連崩壊後のユーラシア世界を描き出した労作。管理人も翻訳に参加しています。

★「イラストでまなぶ!ロシア連邦軍」(共著)
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