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★『赤星通信』第6号 「北方領土における軍事力近代化の現状ほか」

メルマガ『赤星通信』の第6号が配信になりました。
今週からウラジオAPECが始まったということで、極東の軍事力関連の話題を中心にお送り致します。


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★赤星通信 第6号 北方領土における軍事力近代化の現状/太平洋艦隊水上艦部隊の拠点が近代化完了/ヴェトナム向け潜水艦の1番艦が進水
2012.9.3



 ロシア・旧ソ連諸国の軍事・安全保障情報をお届けする「赤星通信」の第6号です。
 実はこれまではまぐまぐのシステム上、創刊前の「号外」という扱いだったので、今回が正式には創刊号ということになります(もうあんまりそういう気はしませんが)。
 ところで今月はロシアのウラジオストクでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)が開かれるということもあり、北方領土の軍事力強化に関する話題を主にお届けしたいと思います。なお、ロシアのアジア・太平洋戦略そのものを扱った論文も某研究機関向けに執筆中ですので、公表され次第お知らせしたいと思います。



目次
★北方領土における軍事力近代化の現状
★太平洋艦隊水上艦部隊の拠点が近代化完了
★ヴェトナム向け潜水艦の1番艦が進水
★編集後記



★北方領土における軍事力近代化の現状
 
 ロシアは2010年以降、日露の係争地域となっている北方領土(ロシア側の呼称では「南クリル諸島」)に盛んに政府や軍の要人を訪問させているほか、2011年2月には北方領土の軍事力近代化を進めることを宣言した。
 その中身について、最新鋭のSu-35S戦闘機やS-400防空システムが配備される等というかなり怪しげな情報まで含めて諸説が乱れ飛んだものの、後に参謀本部がセルジュコフ国防相に提出し、最終的にメドヴェージェフ大統領(当時)が承認したプランでは、新兵器の配備は「バスチョン」地対艦ミサイル・システム、「トール-M2」中距離防空システム、Mi-28N攻撃ヘリ程度であり、兵力も3500人程度で据え置きということになったらしい。
 らしい・・・というのは、計画の詳細が公表されず、断片的な未確認情報が報道ベースで流れただけに留まったためだ。
 さらに2011年中には北方領土にT-80BV戦車とBMP-2歩兵戦闘車が新たに配備されたことが確認されているものの、これらはいずれも1980年代からソ連・ロシア軍に配備されているもので、「新兵器」とは言いがたい。
 それまで北方領土に配備されていたT-55戦車やMT-LB装甲車が1950年代配備の超旧式装備であったため、それに比べればいくらかマシになったという程度であろうか。
 むしろ、2011年の軍事力近代化計画では、荒廃した兵舎の再建や、飛行場の拡張による大型輸送機の離発着能力獲得といったインフラ整備のほうが重点目標であったように見える(現在の北方領土の軍事インフラの荒廃振りについては、弊ブログで一度ご紹介したことがあるので参照されたい。本当にひどい状態である。http://brrsm2.blog.fc2.com/blog-entry-8.html)。
 特に飛行場の拡張が完了すればロシア空軍の標準的な大型輸送機であるIl-76の離発着が可能となるため、有事に本土から増援部隊を受け入れる能力が飛躍的に向上することになる。

 さて、この計画がスタートしてから1年以上が経過した今年8月、マカロフ参謀総長が計画の現状と見通しについて久しぶりに語った。
 しかし、2011年には、軍事力近代化の中身に関する正式なアナウンスはなかったため、事実上、これが最初の公式発表ということになる。
 それだけにマカロフ発言は我が国でも比較的大きく取り上げられたが、メディアによって内容に疎密が見られるので、とりあえず筆者が見渡した限りでは最も詳しい『ヴズグリャード』紙から発言の大要をまとめてみた。

・ 北方領土の軍事力近代化計画は2011年の計画通りに進行中
・ 2014年中ないし遅くとも2015年には完了する
・ 兵力は増強せず、3000-3500人規模とする
・ 「バスチョン」対艦ミサイルないし「バール」対艦ミサイルを配備する
・ 現在はT-80戦車1コ大隊などの重装備と「ブークM1」防空システムが配備されているが、これらは撤退させる。戦車については、「雪が4mにもなるところで何に使うんだ?」との弁
・ 防空システムとして「パンツィーリS-1」と「ブークM-2」を配備
・ 従来の5個駐屯地を集約し、国後と択捉に1カ所ずつの計2カ所とする・・・

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