荒木優太「これからのエリック・ホーファーのために」

先日、ask.fmでこんなやりとりをしました。

https://ask.fm/Nuclear_blue/answers/134350062669

というわけで自分では自分のことを研究者だとはとても言えない人間だと思っているわけですが、じゃあ研究に類することをしていないかと言われるとたしかにしているわけで、なかなかいわく言いがたい立場だなと思っていたわけです。
その矢先に、以前注文していた(けどすっかり忘れていた)「これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得」が届いたのでパラパラしてみたら滅法面白くていっぺんに読んでしまった。
地味な公務員や職人をしながら、女のヒモをしながら、など歴史上いかに様々な在野研究者が大学の外側で面白いことをやってきたかを16人の列伝としてまとめた一冊。なるほど、僕のような変な奴も変であるけど割といるのだな、などと妙な安心感を覚えたり覚えなかったりしたわけです。
この業界でいうと、そういえばリデル=ハートはまさにこうした在野研究者だったわけですが、彼もまたいろいろ突っ込まれながらしかし確かに軍事研究に大きな貢献を成したのでした。
著者が言うように、在野研究者はプロのアカデミシャンに能力的に劣ったりトンデモに走ったりもしますが、あるいはときにアカデミズムと対立したりもしますが、しかし妙な可能性を秘めてもいる。そんな思いを抱かせてくれる一冊でありました。
何より、著者自身がそのようにして研究を続けているというところになんとも勇気付けられる。
アカデミシャンにも、そうでない形で研究を続ける方にも、一読を是非お勧めしたく。





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