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★『赤星通信』第38号 ウクライナとの軍事協力関係

旧ソ連・ロシアの軍事・安全保障情勢を紹介するメルマガ『赤星通信』の第38号が配信になりました。
今回はウクライナとの軍事協力に関する話題を3題お届けしましたが、本メルマガではその中からAn-70輸送機の共同開発が中止になるかもしれないというニュースをお届けします。
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★An-70輸送機の共同開発中止?
An-70短距離離着陸輸送機
 ここ最近、ウクライナとの軍事強を巡る動きがいくつか報道に出てきた。
 第一は、An-70輸送機の共同開発を巡る動きである。
 An-70計画は対ウクライナ関係のバロメーターのような計画で、関係が悪化すれば中止され、よくなればまた再開されるということを繰り返してきた。
 最近ではユーシチェンコ政権成立後の2006年に計画が中止されたものの、ヤヌコヴィッチ政権成立後の2010年に計画が再開されていた。
 2012年にはウクライナ空軍向けの1号機も初飛行している。
(http://bmpd.livejournal.com/496686.html)
 しかし、最近、この計画が再び凍結されそうだという報道が出てきた。
(http://vpk.name/news/88076_u_an70_ispyityivayut_terpenie.html)
 リオデジャネイロの武器展示会に参加したアントノフのドミトリー・キーヴァ社長によると、昨年11月からロシア国防省は飛行試験に代表者を送り込んでおらず、このため、飛行試験は中止されているという。
 発言者が発言者であるだけに、おそらく飛行試験が停止されていることは事実と思われる。
 また、上記の「コメルサント」紙記事によると、共同開発からの撤退は新任のショイグ国防相の意向で国産のイリューシンIl-476が優先されているためであるという。
 もともとAn-70とIl-476は同規模の機体で、同じような機体を並行開発することについての批判は以前からあった。
 ただ、An-70はSTOL(短距離離着陸性能)が高いため、未整備飛行場への運用能力が極めて高いことなどを理由に開発が進められてきたが、実際はウクライナとの関係改善という政治的理由もあったのだろう。
 実は昨年12月(つまりロシアが飛行試験に代表団を送らなくなったとされる翌月)、ウクライナのアザロフ首相は、ロシアのAn-70の購入を数を「20機以上」としていた。
(http://www.ria.ru/defense_safety/20121227/916507792.html)
 従来の計画ではロシアの導入数は60機であった筈なので、この発言には「おや」と思ったのだが、このような背景があり、なんらかの軋轢が発生した可能性もある。
 さらにアザロフ首相は今月、「ロシア抜きでもAn-70の開発は続ける」などと発言しており、同問題を巡るウクライナの態度はかなり強硬だ。
 現在のところ、An-70問題についてロシア側からの公式ステートメントは出ていない。


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テーマ:国防・軍事 - ジャンル:ニュース

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No title

イリューシン設計局に親戚がいるロゴジンのコネでアントノフが冷遇されだしたといちゃもんつけている人もいますが、要は黒海艦隊のインフラ・装備の更新をウクライナがなかなか認めようとしないため、ロシア側が嫌がらせしているのだと思われ。巡洋艦ウクライナ買取の件も含め、今夏にショイグがウクライナを訪問したときにハナシをつけるようなのでそれまではあらゆるテーマで駆け引き的な発言が双方から出まくるでしょう。

http://zn.ua/UKRAINE/zamenu-an-70-na-il-476-prodavil-v-interesah-rodstvennika-zamglavy-rossiyskogo-pravitelstva-120115_.html

Re: No title

コメントありがとうございます。
ロゴジンがイリューシンとそういう関係にあるとは知りませんでした。勉強になりました。
それはそれとして黒海艦隊の装備更新問題は重点イシューの筈で、この問題についても今回のメルマガでは扱っております。
またいろいろとご教示下さい。
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