★『赤星通信』第8号 ロシア軍のタジク・キルギス駐留交渉の行方/新装備計画の策定開始

旧ソ連・ロシアの軍事・安全保障情勢をお届けするメールマガジン『赤星通信』の第8号が配信になりました。
今回は在外ロシア軍基地の駐留継続交渉に関する話題2題と、2025年までの新装備計画の策定が始まったという話をお届けします。
以下、新装備計画の部分のみ無慮公開致します(他の記事はメルマガにご登録いただくとお読み頂けます)。



///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////



赤星通信 第8号 ロシア軍のタジキスタン駐留継続交渉の行方/キルギスタンでもロシア軍駐留継続の条件を審議/2025年までの国家装備計画の策定作業を開始
2012.9.17

 最近、Webビジネス誌 “Japan Business Press”に「在外ロシア軍基地を巡るポリティクス」という2回続きの記事を書きました(いずれも閲覧無料)。

第1回 基地租借料値上げを突きつけられるロシア (http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36024?page=3)
第2回 ロシア離れとNATOのアフガニスタン撤退 (http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36026)

 このうち、第1回目で取り上げたのですが、ロシアは最近、アゼルバイジャン、キルギスタン、タジキスタンといった旧ソ連諸国の在外基地使用料の値上げを迫られてきました。
 いずれも租借期限が間もなく切れる基地であり、駐留を延長したければ租借料をもっと値上げしろ、という構図だった訳ですが、このうち、タジキスタンとキルギスタンについてはどうにか話がまとまりそうな情勢になってきました。
 今回はこのテーマでお届けしたいと思います。



目次
★ロシア軍のタジキスタン駐留継続交渉の行方
★キルギスタンでもロシア軍駐留継続の条件を審議
★2025年までの国家装備計画の策定作業を開始
★編集後記



★2025年までの国家装備計画の策定作業を開始

 9月7日、軍需産業委員会(VPK)は2016-2025年までの国家装備計画(GPV-2025)の策定作業を開始した。
 VPKというのは政府付属の常設機関で、国家的な装備計画の策定を担当する。
 現在進行中の2011-2020年までの国家装備計画(GPV-2020)を策定したのも、このVPKである。
 今年はまだGPV-2020が開始されてから2年目なので次の装備計画を立て始めるのは随分と気が早いようだが、GPVは10年間で策定しておいて、5年経った段階で進捗状況等を見直し、新しい10カ年計画へと再編するという手法をとっている。
 したがって、3年強後には新しい計画がスタートすることになるわけで、今から検討程度は進めておくのは決して遅くはないだろう。
 ちなみに今回のGPV-2020では総額20兆ルーブル(約50兆円)という未曾有の金額を投じて全ロシア軍の7割を装備更新するとしている。
 ただ、プーチン首相(当時)が2010年末に「口にするのも恐ろしい金額」と表現したように、これは旧式化の極みに達したロシア軍を一気に立て直すための一種の非常措置であり、いつまでもこんな支出を続けていては財政が破綻してしまうのは明らかだ。
 GPV-2020が計画通りに進めば、2020年以降は極端な大量調達を行う必要はなくなり、したがって装備費を抑制することも可能になる筈だが、一度膨れ上がった予算枠のカットに軍が簡単に同意するかどうかは疑問が残る。
 次の装備計画において、軍事負担を適正なバランスに戻せるのか、それともブレジネフ期のような高負担傾向が続いていくのかが一つの焦点となろう。

(他の記事はメルマガにご登録いただくとお読み頂けます)。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

広告
最近の書き物
★『プーチンの国家戦略』(単著)

 2016/10/26発売。幅広い読者の皆様向けに、安全保障政策を中心とした筆者なりの「ロシア論」を初めて展開してみました。プーチン大統領を取り巻く情報機関人脈、イスラム過激派、宇宙といった新トピックも盛り込んでいます。

★『軍事大国ロシア』(単著)

「軍事大国ロシア」を、軍事力、戦略、対外関係、軍需産業、社会など様々な側面から描き、その実態を浮かび上がらせようという試みた一冊。専門書の体裁なのでやや硬め。

★ドミトリー・トレーニン著『ロシア新戦略』(共訳)

カーネギー財団モスクワ・センター所長である著者がソ連崩壊後のユーラシア世界を描き出した労作。管理人も翻訳に参加しています。

★「イラストでまなぶ!ロシア連邦軍」(共著)
検索フォーム
リンク
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: