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★ロシア陸軍の現況と将来 ポストニコフ総司令官発言まとめ

少し前になりますが、3月に陸軍のポストニコフ総司令官が陸軍改革の状況について色々と発言していたので、まとめてみました。

★新型旅団への転換状況と今後の装備
 ・新型旅団は重・中・軽の三種類に分類される(従来はこうした区別はなかった)
 ・2020年までにロシア陸軍は109個旅団体制となり、うち42個が新型旅団
 ・新型旅団に準じる編成の部隊は、海外基地も含めて47個(筆者註:つまり5個在外基地が新型旅団相当)
 ・重旅団には125mm砲装備で65t以下の新型戦車が配備される。また、現在のBMP(歩兵戦闘車)に相当する装甲車両も配備される
 ・中型旅団には、「ブメラーング(ブーメランの意)」と呼ばれる装甲輸送車が配備される
 ・軽旅団は「ティーグル」軽装甲機動車を装備

★新型自動指揮システムについて
 ・今年度末にも西部軍管区の第5旅団(旧タマン師団)に自動指揮システム(ASU)を配備
  (筆者註:おそらくは戦術レベル統一指揮システム(ESU=TZであろう)
 ・この種のシステムは必要なものである。西側や中国の軍隊はすでに持っているが、ロシアにとってはまだ将来のものだ

★ロシア軍兵器の後進性について
 ・ロシア陸軍の装備する兵器は、西側はおろか中国の同種の兵器とも同等とは言えない
 ・T-90はT-72の17番目の改良型である(したがって新型兵器とは言えない)
 ・T-90は1両で1億1800万ルーブルするが、その価格でドイツの「レオパルド」が3両買える
 ・現在、陸軍の装備で現代的な水準を満たしているのは12%にすぎない。2020年までにこれを70%まで引き上げる

★北極専門旅団の創設について
 ・北極での活動を専門とする旅団が創設される
 ・駐屯地はコリスキー半島のペチェンガ(筆者註:フィンランドとの国境)になる


全体として、ロシア陸軍が西側や中国に対しても近代化で立ち遅れていることを率直に認めたうえで、改革の必要性を訴えているのが印象的である。
パストニコフ司令官はこれまでにも高い頻度でメディアに露出して将来ビジョンを語っており、怖そうな顔とは裏腹に割と開明的な人物なのかもしれない。
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